皆さま、ごきげんよう。
東京は急に寒くなって連日雨降りですね。
個人的には喘息注意報ですが、皆さまもどうぞ温かくしてご自愛くださいませね。
さて、週末は学会に参加して参りました。
私は日本臨床死生学会に所属しておりまして、
二日目に「自死遺族という生き方ー行動と関係性の視点からの検証ー」という発表をさせていただきました。
まず、本研究におけるインタビュー調査にご協力いただきました自死遺族の皆様に、心より厚く御礼申し上げます。
皆さまのご理解とご協力なしには今回の研究は成立しませんでした。
不躾なお願いをしたにもかかわらず、快くお引き受けくださり、お時間を割いて沢山の貴重なお話を語っていただいたことに、深く深く感謝しております。
本当にありがとうございました。
今回は時間も限られていましたので、分析結果のほんの一部しか発表できませんでしたが、皆さまから伺った貴重なお話を社会へ伝えていく一歩を踏み出せたものと思っております。
発表終了後にはご質問もいただき、本研究にご興味をもっていただいた方とお話させていただく機会にも恵まれました。
今後まずは修士論文という形でまとめますが、いずれ学術誌への投稿という形でも成果の発表させていただきたいと考えております。
繰り返しになりますが、今回インタビュー調査に応じてくださった自死遺族の皆さまとご一緒に研究させていただいているものと考えていますので、その成果を研究という形で今後も広く社会へ伝えて参ります。
発表ではお話できなかったのですが、今回のインタビュー調査でとても印象的だったことは、
支援というよりも「うつ病・自死・自死遺族について理解してもらいたい」という声が多かった
ということです。
特に「自死は病死である」と語られた方が多く、そのような認識が今後社会にも広まることを願っていますし、そのための研究を続けていきたいと考えています。
学会でも、
シンポジウム8 がん患者と自殺の問題に向き合う
というセッションでは、
「自殺者の約90%が自殺時に何らかの精神科診断がつく状態であった」
ことを専門家の先生方がお話されていました。
このお話と会場での議論を聴いていて、やはり「自死は病死である」という認識が、ある意味正しいのではないかと思います。
このことについては、自死遺族の会のブログにも考えたことを書きました。
このようなことを正しく理解し、自死遺族の生きづらさを軽減していくためには、私たちと社会はどうあるべきか?を引き続き考えていきたいと思います。
残念ながら日本では未だ自死や自死遺族に対する偏見や差別、社会的スティグマが無くならないのが現状です。
この実態の解明や改善策を考えるべく、今後も引き続き自死遺族についての研究を続けていきたいと考えています。そして、社会における実践で貢献して参りたい所存です。
今後ともご理解、ご支援のほどをどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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ちょうど1年ほど前には初めての学会発表を経験しました。
あれから1年経って、調査研究という一つの形になってきたことを思うと、これまでの(なかなか険しい💦)道のりも、やはり有意義であったと言わざるを得ません。
高額の学費を払ってまで、なんでこんなしんどい思いをするんだろう、、、と時々心が折れそうになるのが正直なところですがw、それを鑑みてもなお、研究というのはやはり面白いものであるということを実感している次第です。
今年の学会では、私が所属する研究室から修士生3名、学部生2名、卒業生1名が発表を行いました。
終了後の打ち上げでの黄色いシュワシュワが格別に美味しかったことは言うまでもありません!
ご参加された皆さま、運営に関わられた皆さま、大変お疲れ様でございました。
ありがとうございました。
Thanks,
Chigusa