皆さま、ごきげんよう。
東京は梅雨明けして連日蒸し暑い日が続いています。
待望の夏が例年より早くやってきましたが、早くも熱中症、夏バテの予感がしますので、皆さまもどうぞご自愛くださいませ。
さて、早速ですが今日は「デスカフェ」についてのニュースより。
あなたは「デスカフェ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「デスカフェ」は、欧州でスタートしたとされる、お茶などを片手に死について語るカフェのことです。
記事ではこの取り組みが、日本でも徐々にではありますが広まってきている様子が伝えられています。
上記の記事が有料で続きを読めない場合には、
コチラ↓も(内容の良し悪しはさておき)参考になるかもしれません。
デスカフェってなに?世界中で話題の”デスカフェ”が日本上陸? - NAVER まとめ
記事にもある通り、「死」はとかくタブー視されがちですし、忌避されて私たちから遠ざけられてきました。昔と比べて在宅死よりも病院死のほうが多くなってしまったことも一因として考えられるでしょう。
しかしながら、私たち全員に関係する大切なことだと思うのです。
「死」について考えて語り合うことは、すなわち「生・生きる」ことについて考えて語り合うことでもあると考えることが出来ます。
つまり、「死」だけではなく、「死生」にまつわるあれこれを対話する場がいわゆる「デスカフェ」であると捉えるのが良いように思います。
「死生」についてのことは、主に医学や医療の専門家や、あるいは患者、遺族となった市民の間では考えられ、語られていることが多いといえるでしょう。
しかしながら、患者や遺族でもない市民が、何でもない時に普通に死生ついての話をする機会はなかなか少ないのが現状ではないでしょうか。
死生にまつわるあれこれには、実は様々なテーマがあります。
とかく私たちは「いずれ高齢になって死にゆく」というイメージを抱きがちですが、実は死生のテーマは生まれる前から始まっており、死の瞬間の後も続いていきます。
「生老病死」という言葉がありますが、産まれる前から老いて病にかかり死にゆくまで、そしてその後のことまで、死生にまつわるあれこれは、実はずーっと私たちの身近にあります。
例えば「ご遺族」というと、高齢者を亡くした家族というイメージが一般的かもしれませんが、小さな命を失ってしまったご遺族もいらっしゃいますし、私も高校生の時に父親を亡くしていますから、高校生で既に遺族だったわけです。まぁよく考えれば、私たちは必ずご先祖様を亡くしているわけですから、私たち全員が「遺族」であるともいえますが。
遡れば、不妊治療に代表される生殖補助医療や、出生前診断も死生の重要なテーマですし、広くは戦争や災害、犯罪、死にゆく過程では終活、緩和医療/ケア、グリーフケア、看取り、安楽死、尊厳死、自死など、人生においては数え切れないほどの死生にまつわるあれこれが関係しています。
そんなずーっと私たちの身近にある死生にまつわるあれこれことについて、なかなか語り合う機会がないというのも考えてみれば不思議な話ですよね。
私たち全員に関係するお話なのに、なぜ避けて通られがちなのでしょうね。
ほんとうに死はタブーなのでしょうか?
多死時代を迎えるのに?私たち全員がいずれ死にゆく存在なのに?常にずーっと身近にあるはずなのに?なんで市民の間では普通に語られないのでしょうかね?
単純に「デスカフェ」というネーミングもとっつきにくいのかもしれません。
「デスノート」みたいなイメージを連想すると、暗くおどろおどろしい感じもしますしね。w
そこで、私たちはとある研究会の有志で「カフェあの世この世」と銘打って、死にまつわる様々なテーマについて語り合う対話の場をスタートさせました。
※本来の「デスカフェ」には条件付きの定義があるようですが、「カフェあの世この世」は条件に合致しませんので、厳密には「デスカフェ」とは言えません。
「カフェあの世この世」はこれまで既に2回開催されまして、いずれも非常に面白い死生にまつわるあれこれの対話が行われました。
当日対話するテーマ候補は予め2つ用意されます。
そして、当日集まったご参加者全員による対話で、その日対話するテーマを1つに決めます。このテーマ決めの対話の過程もとても面白いのです。
ちなみに、
第1回目では、「一人称の死、二人称の死、三人称の死」
第2回目では、「弔いとは何か?」
がテーマに決まり、ご参加者全員であれこれ対話をしましたが、本当に興味深く面白かったです。
「カフェあの世この世」では、今後も死(生)にまつわる様々なテーマについて対話する場を機会を設けて参ります。
次回開催は、2018年7月28日(土) を予定しております。
詳細は近日中にご案内できる見込みです。
常に私たちにずーっと身近なはずの「死生」にまつわるあれこれについて、気兼ねなく自由に対話してみたいと思っている方のご参加を心よりお待ち申し上げております。
ご一緒に対話を楽しみましょう!
Thanks,
Chigusa